"JLLの最新レポートによると、ハノイの小売不動産市場は2028年末までに8万平方メートル以上の新規供給が見込まれている。特に中心業務地区(CBD)と西部の郊外エリアで大型商業施設の開業が相次ぎ、市場の活況を牽引する。"
CBDと西部郊外が市場を牽引、2028年にかけ供給ラッシュ
JLLベトナムの最新レポートによると、ハノイの小売不動産市場は、旺盛な需要を背景に2028年末までに8万平方メートルを超える大規模な新規供給を迎える見通しだ。特に、中心業務地区(CBD)と西部の郊外エリアがこの供給増を牽引する。 [1]
2025年第4四半期には、CBDフリンジに位置する「ハノイ・センター」が18,000平方メートルの賃貸可能面積(NLA)を市場に提供し、供給ラッシュの口火を切る。これに続き、2026年には西部のナムトゥリエム区に「Thiso Mallハノイ」が37,000平方メートルの広大なスペースで開業を予定している。
さらに、2028年にはCBDで2つの大型プロジェクトが完成予定であり、合計で25,400平方メートルの新規供給が見込まれている。これにより、ハノイの小売市場の総供給量は現在の170万平方メートルから大幅に増加することになる。
| 開業予定年 | プロジェクト名 | エリア | 賃貸可能面積 (NLA) |
|---|---|---|---|
| 2025年Q4 | ハノイ・センター | CBDフリンジ | 18,000 ㎡ |
| 2026年 | Thiso Mall ハノイ | 西部(ナムトゥリエム区) | 37,000 ㎡ |
| 2028年 | 2つの大型プロジェクト | CBD | 25,400 ㎡ |
| 合計 | - | - | 80,400 ㎡ |
タウンハウス賃貸市場も活況、飲食・ファッションが需要を牽引
ショッピングモールの開発と並行して、路面店(タウンハウス)の賃貸市場も活気を取り戻している。2025年第4四半期のハノイにおけるタウンハウスの平均純吸収面積は、前四半期比で10.2%増と力強い回復を見せた。
この需要を牽引しているのは、飲食(F&B)とファッション業界だ。特に、有名ブランドが主要な交差点や一等地への出店を積極的に進めており、市場の空室率は前四半期の5.5%から4.9%へと改善した。
JLLは、ハノイの小売市場について、今後も安定した成長が続くと予測している。経済成長に伴う中間層の拡大と消費意欲の高まりが、国内外の小売業者にとって魅力的な市場環境を創出している。一方で、新規供給の増加は、既存施設との競争激化をもたらす可能性もあり、各施設はテナントミックスの最適化や顧客体験の向上といった差別化戦略がより一層求められることになるだろう。
参考文献
[1] Real Estate Asia (2026, March 21). Hanoi city centre and fringe see major retail additions by 2028. Retrieved from https://realestateasia.com/commercial-retail/news/hanoi-city-centre-and-fringe-see-major-retail-additions-2028



